まずは「歪曲された懐古主義として(11)、(12)、(13)、(14)、(15)、(16)、(17)、(18)、(19)、(20)、(21)」を読んでね。
それが、「最近の若者は」批判の主要因です。
人は、自分にかけた最も強い暗示を通すことでしか、外界を捉えることができません。
それに沿った一面だけを抽出して、あたかも全体を表しているように理解します。
日本の殺人や幼児誘拐などの凶悪犯罪の発生率は、過去最低です。(「空気」として景気が回復してきているので、誘拐は若干増えている)
にもかかわらず、国民の大半は、「治安が悪化している」と、認識しています。
そのため、数少ない事件を見ては、「日本もいよいよ犯罪大国になった」と、嘆きます。
彼らに、統計という理解は存在しません。
誠実な調査に基づいた数字を突きつけても、
・それでも悪化している
・その数字は陰謀に過ぎない
という、「明晰な論理」を主張します。
続く。