まずは「終身雇用を破壊せよ(4)(5)(6)(15)(16)(17)(18)」を読んでね。

終身雇用に付きまとう賃金体系は、年功序列が基本となる。

能力や成績ではなく、給与を加齢に比例させる。

すると、新卒以外は雇用できない仕組みが自動的に出来上がる。

学生卒業後、20年間ニートだった人間を正社員として採用しようとする。

そういった賃金体系の会社においては、同年数その企業に勤めている正社員と、変わらない給与を支払わなければならない。

こんなに不公平なことはない。

社員は認めない。

では、彼だけを低い給与に設定できるかというと、それも難しい。

年功序列型を崩すきっかっけとなるので、労組は反対する。

だから、不採用にせざるを得ない。

長期の子育てから仕事復帰を希望する女子に対しても、同じ仕組みが働いてしまう。

だから、正社員に戻ることができない。

派遣かパートに甘んじるしかない。

それが分かっているので、2人目は躊躇してしまう。

夫の稼ぎが平均あるいはそれ以下であれば、諦めざるを得ない。

場合によっては、1人目も難しいかもしれない。

終身雇用は、未来の命と家族を破壊する。

この仕組みのどこに人権への配慮が滲んでいるのか。

全くもって見つけられない。