まずは、「終身雇用を破壊せよ(34)イノベーション不全の温床」を読んでね。
イノベーションは、その負の防衛本能を誘発することにおいて、実に有効な存在なのです。
事実、イノベーションの代表的な存在である
・ PS
・ iPhone
・ ファミコン
・ テレビ
・ ネット
・ iモード
・ タブレット
・ 家庭小口宅配
・スクーター
・広告のアドセンス
の全ては、社内はもちろんのこと、世の中の多数からも批判されました。
防衛本能による「否定的反射」が、イノベーションの発案者ではなく、内容だけに向けられるのであれば、さほど問題はありません。
しかし、人は、残念ながら理性を装った感情の動物にすぎません。
発案「者」と発案「内容」を、区分けすることができない。
ゆえに、前者の存在そのものまで、「打ち消し」にかかるのです。
それは、
いじめ、という形で行なわれるのかもしれません。
無視、かもしれません。
日常業務における非協力的対応、かもしれません。
陰口、かもしれません。
それが、短期的で済むのであれば、怖れる必要はありません。
しかし、長期的に人間関係が固定されることが決定されている環境であるならば、大半の人にとって、深裂な憂惧となります。
終身雇用を破壊せよ(33)、(34)イノベーション不全の温床でも、記載した通り、終身雇用制度下では、そういった人間関係が必然的に形成されてしまいます。
すると、恐怖のあまり、イノベーションになるであろう発言の機会を、自ら封殺するようになるのです。
しかし、何か新しい企画を、 口にしなけれればならない。
どうすればいいのか。
社内で誰もが慣れ親しんでいる「既存の理解、仕組み、モノ」に、ほんのわずかの変化を加える「改善」です。
改善とイノベーションは、舞台が違います。
例えば、ガラパゴス携帯。
・前者(改善)で捉えれば、ボタンや形状はそのままで、より軽薄短小にしていく
・後者(イノベーション)であるなばら、iPhoneのようなスマートフォン化を行なう
ことを指します。
続く。