まずは「終身雇用を破壊せよ(35)」を読んでね。

日本は、前者の改善を選択しました。

ゆえに、要素技術としての完成度は、世界一であるにもかかわらず、国内も含めた世界市場からiPhoneに駆逐されてしまったのです。

皮肉なことに、日本の携帯の要素技術だけは、今も世界最高峰を保っています。

長期的人間関係を最優先する終身雇用制度が、もたらした典型的な失敗例です。

しかも、日本人は、国民性として

・同質が徹底され

・「空気による」同調圧力が極めて強く

・また、それを察知できる能力に長けている(おそらく、「空気を読む」というのは、日本人にしかできないように思える。)

がゆえに、なおさらにイノベーション不全を、引き起こしやすいと言わざるを得ません。

もちろん、この国民気質や長期的関係が、絶対的にあってはならない短所というわけではありません。

強みを発揮できる分野も、存在します。
・イノベーションではなく、持続的改善が求められ

・何を作ればいいか、分かっており

・間違いを犯さないことが、重要であり

・1つのモノを完成させるために、部品を数万点必要とする
日本の車会社の多くが、今も世界的に独走しているのは、そのためなのです。

・タイヤを撤去して、空を飛ぶことは当面の間はありえない

・安全、快適、低燃費を追求すればいい

・リコールを出さないことが第一使命であり

・車1台に部品は、3万点以上も使われている

日本人の国民性気質と終身雇用制度が、直接的に反映されています。(ただ、自動運転システムは、日本人が苦手とするソフトウェアに依存することになるので、この先はわからない)

続く。