まずは「発達障がいの子の負の特徴を悪化させる母親の共通点(15)」を読んでね。

セッションで緊張しているがゆえであれば、何も問題はありません。

発達障がいの子をさらに悪化させてしまう親は、残念ながら、日常における会話の全てがこのような状態になっています。

すると、子どもには

・他者承認による自尊心成長の機会を損失することで起こる情緒不安定
・模範解答を得られないための社会的技能の未習得や問題の悪化

が発生してしまいます。

「他者承認による自尊心成長の機会を損失することで起こる情緒不安定」について。

詳細は省きますが、唯心論で捉えれば人の情緒の安定度合いは、自尊心の成長度合いによって決まります。

自尊心の成長を促す決定的な因子は幾つかありますが、その一つに親からの承認があげられます。

承認は、心の中で想っていればいいというわけではなく、具体的な態度で表現する必要があります。

それには複数の種類がありますが、重要度の高いものとして「質問へ真摯に(無駄に重く詳細にならない範囲)答える」ことがあげられます。

例えば恋人の会話において

彼女「音楽は何が好き」 彼「レコード業界って大変みたいだね」
彼女「今日、何食べたい」彼「学生時代、マックばっかり通ってたな」
彼女「どっちの服が似合うと思う」 彼「化繊って俺の肌に合わないんだよね」

彼氏の受け答えが、時々でも意図的でもなく常に大真面目にこう言った内容であれば、彼女は

・うんざりする
・怒る

のどちらか、あるいは両方を選択することになります。

続く。

 

 

【発達障害とどう向き合うか】(実務教育出版)