質問ボックスに寄せられたご質問に、お答えします。
回答が大変遅くなり、申し訳ないです。
現在、多忙のため、新たな質問は受け付けておりませんので、ご了承願います。

【ご質問内容】

私は、短期記憶が飛びやすく、物事のイメージ化(visualization)やretention(記憶保持)が苦手で、通訳の訓練でとても苦労しています。
恐らく他の方たちよりずっと努力を要していると思います。
自己イメージが悪く、自分がダメだからとこれまで必死に努力してきたので、こういう場で出来ない自分を見るのが恐怖であり、非常にストレスです。

担任の先生と面談があり、うつ状態がひどいこともあって泣き出してしまいました。
私は、教室に通うだけで精一杯なのです。

これまで培ってきたものが頭の中にいっぱいあるのにアウトプットが出ず(昔は萎縮してものを喋らない口下手の子供でした)余計に自分が情けなくてたまりません。

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【回答】

短気記憶については、基本的にワーキングメモリを鍛えるという形がよいでしょう。

ワーキングメモリの鍛え方はいろいろありますが、一例をあげると、
たとえば、ラジオでもテレビでもネットにある動画でも何でもいいんだけれど、誰かが1行分ぐらい喋ったら、止めます。

そして、10~15秒後に、その言葉を復唱してみます。

これをひたすら繰り返す。

このトレーニングによって、ワーキングメモリを鍛えることができ、短気記憶が向上します。

短気記憶が向上すれば、相手の言っていることが理解できないということは、大幅に減っていきます。

発達障害者は、短気記憶が弱いがゆえに失敗したり話についていけなくなったりして、仕事に支障をきたすことが多いものです。

そこから鬱っぽくなってしまうということも、充分に考えられます。

まずはこれから取り組んでみてください。

 

【発達障害とどう向き合うか】(実務教育出版)