質問ボックスに寄せられたご質問に、お答えします。
回答が大変遅くなり、申し訳ないです。
現在、多忙のため、新たな質問は受け付けておりませんので、ご了承願います。

【ご質問内容】

初めての場所や状況に対する異常な(過剰な)緊張状態の緩和はどうすればいいのか?
具体的な方法は?

初めての場所や人(例:面接や始めていく会社の場所。プライベートで行く場合はまったく問題ないですがそれ以外のケース)にいくと体中が異常に緊張してしまい、簡単な受け答えやPCの試験ができません(いつもの状態なら自然にできる)。
心臓のばくばく鳴る音や体全身のこわばりがひどく、これを何とかしたいですが、具体的のどのような方法がありますか?

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【回答】

まず、こう言った問題は、トラウマとかインナーチャイルドといった心の問題として捉えないように注意しましょう。

原因はそこにはありません。

何らかの要因によって強いPTSDを負ったという明らかな自覚があるなら、それは心の問題だと言えるかもしれません。

しかし、そうではない場合、アスペルガー特有の過緊張だとか、子どもの頃からそういう状態に悩まされてきたという場合、心だとか親子関係云々の話ではなくて、脳の代謝異常による問題です。

にもかかわらず、心の問題として扱ってしまうと、事態は迷宮入りです。

一生懸命取り組んでも何も改善されないと、自信をなくすし、絶望感に襲われてしんどい思いをしてしまいます。

では、どう対処すればよいのでしょうか。

具体的な方法

1.体づくり
2.スモールステップでロールプレイ
3.実体のないものだと知る

1.体づくり

しつこいようですが、やっぱり体づくりです。

先天的に持っている極端な緊張は、代謝障害からくることがほとんどなので、しっかりと体づくりをして、代謝障害を是正しましょう。

「僕は健康なので、体づくりは大丈夫です」と言い張るアスペルガーの人がたまにいますが、健康であるということとアスペルガー特有の代謝異常は別物です。

アスペルガーであれば、必ず脳内に代謝の異常を起こしています。

代謝異常を起こしていても、表面的には元気ということは割とあるんです。

健康だから体づくりは要らないというわけにはいきません。

(つづく)

 

【発達障害とどう向き合うか】(実務教育出版)