アスペルガー人の多くは、おそらくは実行機能(先を見通し予定を立てる力)の不全により、マニュアルが存在しないと途端に立ち往生してしまいます。

規則性がなく、その場その場で臨機応変に対応しなければならない仕事場で狼狽してしまうのはそのためです。(他にも因子はあるよ)

この特性は、仕事だけでなく休日の過ごし方においても、大いに発揮(?)されてしまいます。

事前に予定というマニュアルが組まれていないと

・どう過ごしていいかわからず
・ひたすら家にこもり

無為に1日が消費されます。

それだけならまだしも、アスペルガー人は家に大人しくさせておくと、気質とも言える

・だるさ
・眠気
・否定的思考の反芻

が悪化してしまい、慢性的な情緒不安定やウツ傾向に拍車はかかり、いよいよ日常生活全般に大きな弊害がもたらされます。

そういった事態を招かないためにも

・実行可能な範囲で事前に予定を記載し
・気分が乗らずとも
・その通りに動いてみる

という能動性が欠かせません。

無為な過ごし方をするアスペルガー傾向の子どもに悩む親御さんは、多くいます。

だからといって、「家で寝てばかりではいけない。ちゃんと動きなさい。」と言っても、変わることはありません。

本人もどうしていいのか分からないのですから。

説教したにもかかわらず、何も変わらない子を見て怒りはさらに激しさを増して、の悪循環に陥り、劣等感の増大や親子関係の悪化を招きます。

そうならないためにも、予定を組んであげることが肝となります。

子ども自身では、中々組み立てることはできません。

発達障害の児童に、朝の身支度や1日の予定を 絵や大きな文字で上から順に示していく構造化という手法を取ると、一気に生産的な行動に変わるのは典型例とも言えます。
(この情報だけでいきなり構造化をやらないでね。失敗する可能性が高い。)

 

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