発達障害人の多くは、

・失敗体験ばかりを積極的に記憶し
・成功体験は忘れてしまう

という脳特性を抱えています。

おまけに、「やらかし」は他人よりも多いゆえ、気がつけば過去の記憶は失敗だけで占められてしまいます。

すると、ただでさえ強い発達障害特有の劣等感は、悪化の一途を辿り、

・ウツ
・継続性の弱さ
・やるべきことからの回避
・取り組んでいる最中に全く関係のないことへ手を出してしまう衝動性

に拍車がかかります。

おまけに

・自身の長所を軽んじる
・短所ばかりを克服しようとする

の波状自己攻撃(?)に執心し長所の進展に至らない、という追い打ち的事態に襲われます。

そうならない、あるいは軽度で済ませるためにも成功体験を記録しておく必要があります。

発達障害当事者の多くは、自身について深く誤解しています。

繰り返しですが、やらかしが多いの事実と言わざるを得ないけれど、同時に意外と(失礼な表現ごめん)、成功体験も多いのです。

単に記憶から抜け落ちているだけにすぎない。

だから、手帳やスマフォに記載し、毎日、空き時間にそれを眺めます。
(できれば文字が汚い、手帳をなくす、整理してかけないという問題がなければ、紙の方が記憶は進む)

そうすることで、成功体験を意図的(?)に消去してしまう発達脳でもさすがに記憶は定着していきます。

劣等感は多少改善され、先述のような問題は軽減されます。

注意。

成功体験などないから困っている、と憤る読者がいるはず。
それは間違い。
成功体験の基準を上げすぎている。
決してバカにしているのではなく、取り組み始めてまもなくは、健全な意味でそれを下げることがコツとなる。

・嫌いな上司にも表面的には元気に挨拶できた
・今日はメールでミスしなかった
・電話応対は普通にこなしている
・長時間残業に耐えた
・行なう理由がさっぱり理解できない社内飲み会に楽しいふりをして参加した

など。

これらを土台にして、より高度な成功体験が生まれる。

 

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