発達障害人が、定型発達人よりも人生が困難になりやすい理由の一つとして認知の偏りがあげられます。
(ここで言う認知とは、感情や思考、出来事への意味づけを作り出す思い込みくらいに捉えて)

発達障害療育において、認知再構成法が必須的に行なわれているのはそのためです。

そこまではいいのですが、残念ながら認知を改善していく方向性や到着地点を根本から間違えている人が多数います。

認知の再構成という名付けが大きな要因になっているのでしょうが、今持っている否定的認知を減らす、別のものへ変える、という理解はその典型例です。

正しくは

・否定的認知を温存させたままでいいから別の認知を構築することで(本来は否定的認知という理解も的確ではない。)
認知の
・幅を持たせる
・選択肢を増やす
・否定的認知を客観視する
・ことが可能となり
・結果として否定的認知の影響は減っていく

となります。

認知再構成法を行なっていく上で、この理解を持っていないといけない。

なぜなのか。

実際のところ否定的認知そのものは、減らす、改善することがとても難しいからです。(インナーチャイルドやブロック解消といったスピ系のヒーラーや心理カウンセラーの多くは反論満載だろうけれど、自分も含め何も変わらない、変えられていない事態を素直に見つめた方がいい。)

にもかかわらず、それをやっつけることを目的としたならば、当然のこと変わらない。

新しい認知を構築できない。

ゆえに

・延々と否定的認知の解消に取り組み、貴重な金と時間を浪費する
・改善を得られない自分と自分の人生を呪い、ただでさせ強い絶望感やウツ傾向が悪化する

という、笑えなさすぎる事態を迎えます。

発達障害と結婚
イースト・プレス


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