日本の治安は悪化していると思いますか。良くなっていると思いますか。

ほとんどの人は「悪化していると思う」と答えるでしょう。

しかし、大間違いです。

日本における殺人や誘拐などの凶悪犯罪は、戦後最少となっています。

最も平和な時代を自分たちは生きているのです。

にもかかわらず、なぜ多くの人が真逆の認識を持ってしまうのでしょうか。

1.人は、統計などの数字ではなく、「早い思考」で判断してしまう
2.メディアは、幼児誘拐や殺人などの凶悪事件がが起きると、一件につき30〜40分、延々と報道する
3.特に日本人は、極めて頭が良いにもかかわらず、合理を嫌い情緒を美化する傾向がある。(他国はどうなのか知らない)
ことが、挙げられます。

まずは、2について。

これは、マスメディアの陰謀ではありません。

ネット広告の台頭などで、制作費がかけられない。

すると、必然的に

1.金がかからず
2.長時間の放送に耐えられ
3.そこそこの視聴率が取れる

内容へと、偏向してしまいます。

その典型例が、凶悪事件です。

 

テレビメデイアが全盛だった一昔前と現在では、報道の在り方が、大きく変わりました。

前者では、殺人や誘拐が起こったとしても、珍しい内容でない限り、アナウンサーが、原稿を棒読みして、1分以内に次のニュースに移りました。

しかし、後者は、そういった小さな扱いだった事件でも、現場の映像をふんだんに使用しながら、長時間の放送を実施します。

1.如何に、悲惨であったか
2.統計という数字を無視して
3.どれほどに、類を見ない事件だったか

という結論ありきで。

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