多動衝動優位ADHDの子は、家の中でも動き回る、騒ぎ続ける、といった状態になります。
いくら愛している我が子であっても、四六時中、一緒にいる母親にとってはテロ以外の何者でもなく、怒りが大爆発してしまうのはごく当たり前の話です。
そこで、そのテロを押さえ込もうとして、怒鳴りながら説教します。
改善するのであればいいのですが、残念ながら結果は得られません。
それどころか
・騒ぐと怒られるという形ではあるけれど注目を得られる(母が子どもの相手をしていない、という批判ではない)
・反抗挑戦性障害にスイッチが入り、より反抗的に言うことを効かなくなる
ゆえに、多動は悪化することがあります。
では、どうすればいいのか。
「睡眠と栄養がある程度は整っている」という条件になりますが(それができなくて困っているんじゃないか、という気持ちはわかる。その対策はいずれ)、
・わずかでも大人しくしているところをべた褒めする
が、あげられます。
母親の感情としては、とても解せないのはわかりますが、そうすることで、大人しくしていると「褒められる快感を得られる」という無意識的な学習が行なわれるため、とても短期間で落ち着いた状態を作ることができるようになります。
インナーチャイルドや潜在意識云々と言っている人たちは、何も結果を出すことが出来ないにもかかわらず、愛情でコントロールするものではない、とオカルト的な批判をするでしょうが、怒鳴り散らすより、よっぽどましです。
ただ、このやり方の条件として、多動的な状態にガミガミ言わない、という母親にとってはキツい通過点が必要となります。