寝る直前までスマフォをいじっていると発達障害人特有の情緒不安定は悪化します。

質の良い眠りが取れないと、日中に

・感情の安定と気力の維持に欠かせない前頭葉の機能低下
・怒りや恐怖を司る扁桃核の過剰活性

を起こすからです。

睡眠医学において、繰り返し指摘されています。

まして発達障害人の多くは、器質的にそれらの問題を抱えているのですから、その影響は極めて大きいものとなります。

だから、眠りの質をあげる必要があります。

その上で欠かせない要素として、睡眠中も扁桃核を活性化させないことがあげられます。

事実

・眠れない
・夜中に何度も目が覚める (中途覚醒)
・早朝に起きてしまう   (早期覚醒)

という症状に悩まされる人の多くは、睡眠中の扁桃核活性が極めて高いのです。

そうさせてしまう大きな因子として、寝る直前までスマフォをいじることがあげられます。

今流行りの(?)ブルーライトのせいではありません。

意見が別れるところではありますが、睡眠医学者はスマフォ程度の光量ならば眠りにはさほど影響をしないのではないか、という考えが多くを占めています。

では、何がいけないのかというと、思考の反芻が悪化してしまうからです。

スマフォを操作することで、脳が興奮します。

すると、発達障害人にありがちな思考の反芻が強化されます。

そうなることで、扁桃核は活性化され睡眠中も持続し、睡眠障害に陥ってしまうのです。

だから、スマフォを寝る直前まで手に握っていることはお勧めできない。

まして嫌いな上司や仕事関係のメールでも読んでしまったら、扁桃核の過剰な活性は極まってしまいます。

楽しいゲームやSNS、ネットサーフィンでも同じことが言えます。

おそらくは、「いや、スマフォをいじっていた方が嫌なことを考えないですむ。」と意見する人もいるでしょうが、それでも扁桃核活性はいじった方が高いのです。(個人差はあります)

以上を踏まえれば、とりあえずは30分前には止めた方がいいでしょう。

ただ、止められない人も多いと思います。

その場合は

・家族の誰かが強制的に没収する
・何時以降にいじっていたら罰金を払う
・家のポストや納戸に入れる
・時間制限付きの金庫に入れる

などが有効となります。