発達障害人の多くは、聴覚過敏を抱えています。

定型発達人にとっては、なんのストレスにもならない音に大きな苦痛を覚えてしまいます。(他にも特徴の種類はある)

では、それは知覚神経の過剰発達だけが原因かというとそうではありません。

注意制御機能の不全によるところも大きいのです。

ここでいう注意制御機能とは、注意を向ける、意識を注ぐ行為、くらいに捉えてください。

聴覚過敏に苦しむ発達障害人は、特定の音に対して不快を通り越して脅威となっています。

ゆえに、その音に対して四六時中、誰に頼まれるでもなく注意を全力で傾けています。

おばけを心から信じ、震え上がるほどの苦手さを持っている人は、不気味な夜道を歩いたならば、おばけかもしれない情報に注意の全てを過集中の形で向けます。

それと同じです。

この時点で身も心も休まらないですし、不快対象となっている音がわずかでも発生したならば、効率的に「聴き」取ってしまうので、脳内への情報流入量は増大します。

逆に捉えれば、脅威の音から注意が外れれば、多少は聴覚過敏は減るということです。(聴覚過敏や心身不調などの度合いにもよるけれど。)

以上を踏まえれば、聴覚過敏そのものへの対策も不可欠ですが、注意制御機能の改善、コントロールも重要となります。

超ざっくりの対策として

・別の音に注意を傾ける訓練をする

があげられます。(他にもすべきことは多々ある)

方法
・普段は何気なく聞き流している音(テレビや音楽)を集中して聞くようにする、というのを毎日5分ほど繰り返す。

注意
・聞こうとしてもすぐに別の思考や意識に注意が奪われるけれどそれは許す。自己嫌悪にならなくていい。また、集中に戻ればいい。
・短期間では結果はでない。数ヶ月かかることもある。