まずは、「マイナスの症状をプラスに転換する(1)(2)」をお読みください。

 

発達障害者の中には、他人に対する関心をあまり持てない人も多くいます。

他の人の感情に対する配慮に欠け、空気を読まない発言をしてしまうことも。
いわゆるコミュ障(コミュニケーション障害)というやつです。

また、人間ドラマに興味を持てないため、小説や物語よりも実用書や教科書を好んで読む傾向があります。
(逆に、他人の情緒ばかりに重きをおき、理性的な思考が苦手なタイプも、多動衝動性優位型ADHDには多く見られます)

人間関係には難儀することが多いので、チームワークが必要な仕事ではなく、自分一人で突き詰められるようなタイプの仕事に就くとよいでしょう。

人に関心がない代わりに、知識や技術に対する興味、関心、好奇心がとても強く、自ら進んで学び、スキルを身に付けていくことができます。
また、人づきあいにエネルギーを割くことがないので、仕事や研究に猛烈な集中力で取り組みます。

人からどう見られているかということにもあまり頓着しないため、

・常識に捉われず、自由な発想で考えることができる
・情緒ではなく、論理的、合理的な思考で物事に取り組むことができる

といた利点があります。
(つづく)

【発達障害とどう向き合うか】(実務教育出版)