発達障害というと、ついマイナスの症状ばかりに目が行ってしまいます。
日本は、「人と同じ」ということを重視する風潮があるので、ある意味仕方のない部分かもしれません。
「出る杭は打たれる」ということわざがありますが、良くても悪くても、人と違うことは叩かれてしまう。そういう文化なのです。
現代では、「出る杭は延ばそう」という気風になってきましたが、やはりまだまだ、引っ込んだ杭に対する風当たりはきついまま。
発達障害を持つ人は、マイナス面の総和に匹敵するだけの大きな才能を持っているのですが、才能については、ある程度のトレーニングを積まなければ表立って出てこないという特徴があります。
しかし、マイナス面は嫌でも目に付いてしまう。
なので、マイナスを直そう、マイナスを直そう、と必死になるわけです。
ところが、です。
マイナス面は、上手に扱えばプラスに転換することができます。
将棋の駒の「歩」が「と」に成るようなものです。
マイナス面だと思っていた症状も、使いようによっては非常に大きな武器になるということを知っておいてください。
では、そのマイナス⇒プラスの「と金」について、これからいくつか例を挙げていこうと思います。