まずは、田舎暮らしなど望んではいけない(20)を読んでね。
その対象地区となるのは、どこなのか。
予想通りの、木造家屋密集地域です。
先述の救助優先地域条件の3つから、ことごとく外れてしまっているからです。
おまけに、
- 火の回りは早く
- 道は路地ばかりなので
- 消防車、救急車は通ることができず
- 足の弱いお年寄りが、多く住んでいる
ので、その地域は、人命、建物物共に、壊滅的な被害を受ける可能性が極めて高い。
というよりも、「決定されている」と言っていいでしょう。(意識によって変えられる、といった下らない本質論はなしね。)
高層化を押し進めることで、この悲劇は回避できます。
最近の高層ビルの防火能力は、飛躍的に向上しています。
燃やす方が、難しいくらいです。(ゆえに高層ビルの廃棄処理は、いずれ問題となるかもしれない。僕は、環境のためにも絶賛しているけど、この課題は深刻。)
- 火災は、大幅に減ります。
- 消火活動を必要としている地域、人の全てへ対応することも夢ではなくなります。
- 道幅は、圧倒的に広がるので、救急車は敏速な救助が可能となります。
- 非常時における人命救助は、1分1秒を争います。
- 2〜3分の遅れにより、生存率は驚くほどに低下してしまうのです。
- 九死に一生を得る人、障害を残さないで済む人は、確実に増えます。
高層化による地震対策を話すと、多くの人が倒壊の危険性を指摘します。
それは、間違いです。
高層ビルの方が、耐震性に優れています。(免震設計だから、揺れは却って大きくなる)
政府の大震災避難マニュアルにおいても、大地震発生時は、
- 高層ビルから出ない
- 近くにあれば、そこへ逃げ込む
ことが明記されています。
知り合いの消防士、自衛隊員、建築設計者、工学部教授に質問したところ、同じ回答が得られました。
倒壊も大きく減らすことが、可能なのです。
それにより、
- 自家発電であるコジェネ設置も可能なので、停電は起きません。(絶対ではないけれど。田舎暮らしは望んではいけない(7)を参照
- 救助は、より速やかに進みます
- 生活は、破綻しません。
- ストレスと感染症による病いが多発する避難所生活は、回避できます。
- 食料庫を、自前で確保できます
- 3.11の際、被災地とは関係のない東京で、コンビニから食品は消えました。
- そういう醜悪な事象は、発生しません。
- 職場と自宅を徒歩圏内におさめられるので、帰宅困難者になることもありません。(田舎暮らしは望んではいけない(10)を参照)
- 津波による巻き込まれも、低層階に限定されます。
被害は、最小限にくいとめられます。
続く。