「体の感覚に従ってはいけない(22)」を読んでね。
13・ 働かない
日本では、ニートや引きこもりの爆発的な増加が深刻化しています。(ここ2~3年は、少し下がっているみたい)
もちろん、
・ 発達障がいの激増
・ 若者を正社員から締出し、団塊の世代の雇用を守るための歪な労働市場の仕組み
が、大きな因子を占めているのは事実ですが、最大の理由として、働かない、もしくは超最小限の労働であったとしても、十分に食べていける環境に身を置いていることが挙げられます。
事実、ニートや引きこもりは、日本国内特有の厄災かというと、そうではありません。
英米仏独などの食糧が有り余っている経済「成熟」国共通の案件となっています。
その増加の経緯も、経済成長と一致するように比例しています。
成熟国ではないけれど、食べ物を自然から幾らでも採取できる南国においても、やはり働くという概念は、存在しないに等しい。
それを踏まえれば、人にとって働くという行為の原始的な最大理由は、食べ物を獲得することにある、というのが理解できます。
野生動物も、満腹になれば外敵から身を守る以外の動きはみせません。
食糧獲得が満たされてしまうと、防衛本能は飢餓を回避しなければならない、という恐怖に近い信号を、宿主に発信しなくなってしまいます。
人の言動のほぼすべては、快楽の獲得と恐怖の回避に集約されていますが、原動力としては前者は弱く、後者の方が圧倒的に強い。
続く。