ローカーボ食事法(糖質制限食)の社会的な認知が、ようやく確立されつつあります。(知り合いの茨城在住の人で、炭水化物ばかりを摂りブクブク太って慢性的に怠いのに、未だにローカーボをバカにしている人がいる。不思議な感性だ。)

7年以上前から薦めてきた僕としては、とても嬉しい出来事です。(天才医師、西脇俊二さんに教えてもらった)

ただ、残念なことに世間一般において、ローカーボによる恩恵は減量だけに限定されています。
(それでも、既存のカロリー制限食よりも健康的に楽々と成功するので、価値のあることですが。)

ローカーボの真価は、減量だけに留まりません。
多岐に渡ります。

その1つに、ガンへの基盤的な治療法になりうる可能性を有していることが挙げられます。

ガンは、粘着的な生命力の強さを発揮しますが、飢餓に対しては極端に弱い一面を持っています。
その事態に直面すると、途端に細胞消滅を起こしてしまいます。
しかも、人間のようにタンパク質やミネラルを栄養素にすることができない。

糖=炭水化物を、唯一の食糧とするのです。(酸素や水は除く。)

事実、先住民であるエスキモーやイヌイットは、1950年代前半までは、糖をほとんど含まない動物性タンパク質以外の食糧は、口にしませんでした。
その頃までは、ガンに罹る人は、皆無に近かったのです。
そういった論文は、多数存在します。

しかし、近代化に伴い食事内容の変化が起こり、炭水化物もしっかりと食べるようなりました。
その時から、ガン患者は爆発的に増えてしまったのです。

先述の記載とおり、摂取するようになった「炭水化物=糖」が、ガンのエサとなり、増殖の手助けをしてしまったからです。

人の体内においては、どんなに健康であろうと、常にガン細胞は発生しています。
それが、大きな塊へ成長する前に免疫機構により叩かれているので、自分たちはガンに罹らないのです。
しかし、免疫の退治がガンの成長へ追いつかないほどに、驚異的な速度を持っていたならば、いよいよ体内を蝕むこととなります。

続く。