まずは「非常識な教育法がアスペルガー人を救う(14)失敗体験を減らす(1)」を読んでね。
アスペルガー児から無駄な失敗体験を排除し、成功体験を獲得させる、旧世代的だけれども極めて有効な方法の一つとしてスモールステップがあげられます。
スモールステップの本来の意味は、「目標の細分化→小さな目標を達成する体験を積み重ねる→その連続で最終目標に近づいていく」なのですが、
ここでは
・子どもが絶対に成功する内容を
・超少量だけ与え
・達成したならば即時でほめる
と、定義します。
仮に勉強や宿題が、極端に苦手とする。
親としては、持ち帰ったプリントの全てをやってほしいと希求します。
気持ちは分かるのですが、そこは堪えます。
算数であれば、子どもへ
・全部で30問あるけど、1問だけでいいよ
・この問題だけ解こう(親が子どもの学力を知っている場合)
・さっさと終わらせて遊びに行きなさい
と、言ってあげます。(親御さんが、担任教師に事前説明をしておく必要がある)
この時点で子どもは、気が楽になっているので円滑に取り組みます。
当然のこと子どもは、さっさと一問だけを終わらせます。
即時でほめる。(正しいほめ方があるから今度ね。)
これを1〜2週間繰り返せば、子どもの宿題や算数における苦手意識は軽減し、場合によっては成功体験における快楽の獲得が行なわれているため、
それ以降
・量を増やす
・内容を難しくする
ことが可能となります。
もちろん、その際も超スモールステップで進めていきます。
親御さんとしては、以上のやり方では他の子と比べてあまりにも進みが遅いので、焦りや情けなさが出てしまうかもしれません。
ただ、発達児童の場合、ある側面においては「急がば回れ」が最善策となります。
結果として成功体験を多く積み、自尊心の損傷は、大きく軽減させられます。
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