まずは「アスペルガー人の短所は長所から生まれている(1)」を読んでね。

今回の短所長所編において、由来や表裏一体という理解を用いているけれど、大脳生理学としては説明していないからね。
あくまでも、当事者、現場で対応している人間としての理解。

多動傾向ADHD人の多くは、話しがあまりにも次から次へと飛んでしまい、支離滅裂になります。

沖縄の話をしているかと思えば、主語もなくいつの間にか北海道の話へと切り替わっています。

そこだけ捉えると、コミュニケイション能力に欠損がある存在と言わざるを得ません。

では、純粋な欠点かというと、そうではない。

豊かな発想力の裏返しである可能性が高いのです。

実際、多動傾向ADHD人の多くは、高い発想力に恵まれている。

それを発揮するには、脳内において連想力を働かせる必要があります。(他にも爆発的な知識量も必要となる)

彼らは、発想が求められる場だけではなく、日常会話においても、その連想力を働かせてしまっているのです。

例。

定型発達「この前、たまたま入った焼肉屋がうまくてさあ」

多動傾向ADHD人「そう、ダイエーの肉って安いよね」

定型発達「心の中で、なぜにダイエーが出てくるんだ。・・・」

見事に破綻しています。

しかし、多動傾向ADHD人の脳内では、

・焼肉
・焼肉といえば肉
・肉といえば、この前スーパーで肉を買った
・100g50円という破格だった (例えね。ダイエーの値段知らない。)
・驚いた
・そのスーパーは、ダイエーだった

という瞬間的な連想、連動が行なわれた結果なのです。

残念ながら、多動ADHD人、定型発達、共にこの短所と長所の表裏一体に気がついていません。

支離滅裂な発言だけが、取り上げられます。

多動ADHD人は、やがて発話に苦痛を覚えるようになります。

口を閉ざします。

豊かな発想力が消え失せます。

 

 

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