まずは「発達障がいとの向き合いかた(20)」を読んでね。

防衛本能が働きを停止してくれるならば何も問題はないのですが

・本能という逃れられない働き
・人類史という長期的活動による癖付け

という因子が存在するため、出番を見つけてしまいます。

「脅威が存在しないならば、その派生前駆的(?)事象である不満を見出すことへ注力すればいい。」と。

そこへ、都合の良いように過去をキレイに忘れる、あるいは歪曲させるという人間特有(?)の「能力」も加わるので、整合性を取るために、いよいよ

・過去は問題なし
・現状はそれが溢れかえる

という認識が絶対的に強化され、結果として、現状の問題点ばかりを固定的に観察します。

すると、一つの多少大きな問題が起きると超選択に注視し、統計などの数字を無視して、それが全てであると結論づけます。

少年が凶悪犯罪を起こせば、「最近の子どもの心は壊れている」と嘆きます。
統計で見れば、最近の若者の犯罪率は戦後最少です。
むしろ、心豊かと喧伝されている明治時代、あるいは真っ赤っか全盛時代の方が率は圧倒的に高かった。

ワクチンの副作用が報告されれば、誰もがワクチンの排斥を考慮します。
副作用率はどれも1パーセント以下です。(排除された、あるいはすべきワクチンもあるよ)
ワクチンのなかった過去の世界は、感染症による地獄絵巻意外のなにものでもありませんでした。

続く。

 

 

【発達障害とどう向き合うか】(実務教育出版)