日本における発達障がいへの認識は、大きく3つに分類されます。(今回の発達障害は、アスペルガーとADHDに同義語とする。DSM、あまりにもざっくりとした分類に変えてくれて大迷惑)

1.劣位的存在

2.個性

3.一生背負う十字架

全て間違いです。

1.劣位的存在について。

発達障害者や関係者の多くは、

・平易な作業をこなせない

・問題のない組織や人間関係であったとしても適応できない

という事実を繰り返し体験、目撃してしまっているがために、発達は劣った存在である、と結論づけてしまいます。

そうではありません。

正しくは、こなせる作業とそうでないもの、適応できる場合とそうでないものの落差があまりにも大きい、となります。

こなせる、適応できる内容においては、定型発達の追随を許さないほどの高い能力を発揮することが多い。

要は、凹凸的な存在なのです。

単純に、凸を常時表現できるならば、劣位的存在という捉え方は霧散します。

それを可能とするのが、「細やかな」という条件の環境設定です。

発達障害者は、定型発達者には理解できないほどに能力の有無が環境によって決定されてしまいます。

 

続く。

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【発達障害とどう向き合うか】(実務教育出版)