子どもにやるべきこと(運動や定時の起床就寝、才能の進展、情緒安定のための心理療法)をやってもらうために、褒美制を用いることがあります。
(褒美制は細かい設定が必要となるので聞きかじりでやらないでね。間違いなく失敗する。それどころか実行前より悪化する)

幾度話し合いや説教をしても全く変わらなかった行動が、2〜3日で大幅に改善することが多々あります。

この感動を周囲のママ友や教師、何も解決策を提示できない心理カウンセラーに話すと、決まって「モノで釣って行動を操作するなんてどうかと思う」から始まって、果ては「それは本質的ではない。」というオカルト的な批判に行き着きます。

それで母親は

・意気消沈する
・やはり褒美制は良くないのではないか、と揺れ動く

のどちらか、あるいは両方を選択します。

僕は、そんな彼女たちに次のように反論しろ、と言います。

・あなたの夫、給料をもらえないのにクソ上司に頭を下げるのか
・日本人の世界に誇るおもてなしは純粋な優しさだけが動機なのか?金をもらえないのに、おもてなしを振る舞い続けるのか
・そもそもあなたは、金をもらって接客している時と違って普段は無愛想だよね
・じゃあ、あなたは休日、四六時中ボランティアをしてるのね
・褒美制を用いていないあなたは、子どもを怒鳴り褒めることはなく、親子関係は悪化してるよね
・子どもはやるべきことをやれていないし、褒美となり得るモノに感謝一つしていないよね

・子供を大学に行かせたがるのは、就職で有利になる、社会的な肩書きを得られる、という「現世利益」が大半だよね
・子どもにとって長期的に有益なことをやらせる方法を具体的に教えて
・「心に寄り添って」という抽象的な表現はなしね

言える勇気があるか否かはさておき、ほぼすべての褒美反論派は黙り目が覚めます。

注意

「褒美=特定行動の強化」という理解は間違い。褒美は「強化になりやすい」という認識の方が的確。