まずは、体の感覚に従ってはいけない(22)を読んでね。

「4・ 食べ過ぎる」について。

餓死を防ぐには、

1.安定的な食べ物の確保
2.脂肪を蓄える

のどちらかの方法しかありません。
しかし、近代化以前は、1が不可能だったので、2を選択せざるを得なかった。
そのために、適切な食事量を摂る形では、達成することはできません。
食べられるだけ詰め込む、という作業が必要となります。
今度は、いつ食糧にありつけるかもわからないので、そういった点においても極めて合理的です。

現代人も、その生存方法の名残を引き継いでいます。
しかし、成熟国であるならば、質はさておき無限といっていいほどに食糧が溢れ却っています。
しかも、企業に儲けがあるのか疑問を持ってしまうような安さで、手に入ります。

餓死を回避し、生存を強く望む防衛本能に任せていれば、延々と胃に放り込むとになるのは明らかです。

事実、成熟国になるほどに肥満は、増加します。

「5・ 習慣化を避ける」について。

人生を成功させる方法は、存在しません。
なぜなら、成功は言語化できない感性や才能、外界の偶発的な出来事によってもたらされるからです

MBAを学んでも、会社を潰す人がほとんどです。
有名コンサルタントの多くは、自社を破綻させています。
そこまでいかなくとも、子会社が全て赤字で本の印税とセミナー講師料で、懸命に穴埋めしています。
運動生理学などで、イチロー選手の動きを法則化しても、彼になれる野球選手は、存在しません。

だから、何十万もする成功法則を学ぶことは愚の骨頂であり、それを触れ回っている人も、詐欺でしかありません。
実際、成功法則の本への著述やセミナーに励んでいる人のほぼ全ては、参加者に結果を全く期待していません。

「彼らの人生なのだから、そこまで介入する必要はない」という「本質論」を用いて、自己擁護に励みます。

では、人生が苦しい人は、生涯に渡りこの状況を抜け出せないのかというと、そうではありません。
大幅な改善はできます。

成功と改善は、そもそもの種類が違うのです。
大金持ちになることは成功。
年収を20%上げることは改善。

前者は、ときの運です。
後者は、ほんの少しの節約、時間の捻出による副業などといった意図を持つことが可能です。

だから、日常が苦患に溢れているならば、改善に注力すればいいのです。

続く。