質問ボックスに寄せられたご質問に、お答えします。
回答が大変遅くなり、申し訳ないです。
現在、多忙のため、新たな質問は受け付けておりませんので、ご了承願います。

【ご質問内容】

いつもサイト拝見させて頂き勉強させてもらっています。
どうも初めまして私は20代後半の女で〇〇と申します。
自閉症の兄がいます。
私は中学生頃から学生生活になじめず摂食障害や自傷行為など起こしました。
卒業してからも職が続けられず、転々としていました。20代前半で自分から発達障害のテストを受けました。
医者からは正常の範囲内だと言われました。
その後、工場の単純作業もこなすことができず辞めて長期の引きこもり生活をしています。
その時に吉濱さんのサイトに出会い、診断テストを受けた所、36点が出ました。その時また自分が発達障害ではないかと考え始めました。
しかし近くに専門の病院がないので正式に判断が受けれそうにありません。
もし隠れアスペルガーのような状態だったら自分なりに努力して社会適応していくしか方法はないのでしょうか。
自分なりの想像でしかないので、間違っていたらすいません。

==========

【回答】

まず、発達障害か否かを適切に判断してくれる医者は極めて少ないということを知っておいてください。
発達障害専門外来だと言いながらも、たとえば「チェックリスト50項目のうち1つでも外れたら発達障害じゃない」などとめちゃくちゃなことを言うようなところもあります。
なので、医者の言うことを鵜呑みにしないことも大切。
もちろん、すべての医者が頼りにならないということはなくて、信頼に足る医者もたくさんいます。
発達障害に関しては、ハタイクリニックの西脇俊二先生のような優秀な医師に相談したほうがいい。

発達障害は適切な方法を取れば、症状は大幅に改善できます。
だから、希望を持って取り組んでほしい。

医療機関で発達障害という診断をもらうことができたら、障害者手帳を取って障害者雇用枠で働いていくということを視野に入れてもいいでしょう。
そうすれば痛い目に遭うことが随分減ってくるはずなので、情緒的に楽になり、続けられる可能性がぐっと高まります。

また、発達障害者は必ず高い能力を持っているので、それを見出して、進展と活用に集中することを心掛けてください。
才能を仕事に活かすことで、大きなストレスを感じることなく社会適応できるようになる可能性がぐっと高まります。
能力に基づいた環境設定が何よりも大切です。

 

【発達障害とどう向き合うか】(実務教育出版)