まずは「鬱です。何をどうしてよいのか分かりません。(1)」をお読みください。

メタ認知を鍛えるほうほうについて。

1.
まず、現状把握です。
鬱の人の典型的な思考とか行動について、本を読んで学んでください。
そうすることによって、「自分はこういう状態なんだ」と客観的に把握します。
これだけでもメタ認知が働き、自分にべったりしていた視点から少し離れることができます。

2.
今自分が何を考えているのかを実況中継していく。
自分の中の考えを、他人事のように淡々と言葉にしていきます。
「今、『何をやってもうまくいかない』って思ったな」とか、
「私は『〇〇さんが私のことをイヤな目つきで見た』と感じている」といった具合です。
これをすることによって、否定的な思考やイメージの反芻から離脱することができます。
否定的な思考やイメージの沼にハマっている時は、そこから抜け出すのが大変なのですが、実況中継することによって、沼の渦中ではなく他人の目線で見ることができるのです。
これだけでも随分楽になります。

メタ認知を鍛えながら、取り組んでほしいことがあります。

■スモールステップで行動を起こす■

白紙を1枚用意しましょう。
ものすごいスモールステップでいいので、何ができるのかを紙に書いていきます。

たとえば、掃除をするなら、
・ゴミ箱のゴミを捨てる
・床の上の本を本棚に戻す
・脱ぎっぱなしの靴下を洗濯かごに入れる
そんなことからで構いません。

紙に書いて、それを、たった1個でもいいからやっていきます。

やったら、上からペンで線を引いて消していきましょう。
これを繰り返すと、やったことの蓄積が目に見えるようになります。

できなかったことよりも、できたことに目を向けていく癖付けをしましょう。

これによって、ドロドロした生活状態が少しずつ楽になっていきます。
まずは、ここから始めてみましょう。

 

【発達障害とどう向き合うか】(実務教育出版)