まずは「日本におけるアスペルガー(発達障がい)対策があまりにも遅れている理由(25)古典的心理カウンセラーとして」を読んでね。
「1.検討違いだけれども、それなりに納得のできる原因特定をする」について。
古典的あるいはスピ、自己啓発系の心理カウンセラーと称する人間の多くは、未だに原因過去帰属理論を採用しています。
・現在の否定的な思考や言動、感情は、過去の体験や認識によって形成されている
・それを一つ々々見つめていくことが大切である
というものです。
残念ながらこの方法は、発達障がいにおいて完全に間違ったやり方としか言いようがありません。
発達障がい特有の否定的(?)な思考、言動、感情の多くは、生育歴には関係がありません。
遺伝による先天的な脳の機能障害が、原因の大半を占めます。(深刻な虐待やネグレクトによる愛着障害は、発達障がいとそっくりな症状を露呈するので、広義の意味での生育歴は存在する)
生育歴は、あくまでも助長させてしまう因子に過ぎないのです。
にもかかわらず、そこに原因を求めるというのは、何も出てこないのに水脈を求めて掘り続ける作業と変わりありません。
徒労以外の何ものでもない。
それで終わるだけならば、まだいいのですのが、いよいよ検討違いな原因特定が始まってしまいます。
続く。
沖田さんの本、とてもわかりやすい。
スピリチュアルも、発達障がいに混迷しかあたえない。