質問ボックスに寄せられたご質問に、お答えします。
回答が大変遅くなり、申し訳ないです。
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【ご質問内容】

おそらく低血糖症で、隠れアスペルガーだと思う、27歳の女です。

小学5年生のときから、緊張なのか分かりませんが、体が震えるようになりました。

何か発表する時は勿論のこと、朝礼や身体測定などの、ただ立っているだけで良い場面でも震えるようになりました。

病名をつけるなら、社会不安障害か、本態性振戦のような。

震えることが嫌で嫌で、毎日の学校生活が戦いでした。ほとんど気が抜けないというか。
中学3年生の時に初めて、心療内科へ行ってしまい、そこからたまに、もらったお薬を飲むようになりました。(この頃もらっていたお薬の名前などは分からないです。)肌身離さず持っていました。

高校を卒業してから、本格的に心療内科通いで、お薬もきっちりと飲むように。
(SSRIやベンゾジアゼピン系のお薬が多かったと思います。)
19歳か20歳頃は過食がひどかったです。
それまでも、甘いもの好きで、食べ過ぎの方でしたが。

25歳の時に断薬して、現在に至ります。

断薬できて本当に良かったと思います。

前置きが長くなったのですが、
低血糖症の人やアスペルガー人が抗不安薬などを長く飲んでいると別人のようになることはあると思いますか?

私の場合、特に高校1年生~25歳頃の自分の行動の90%は理解出来ないというか、今となったら、別人としか思えないのです。
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【回答】

抗不安薬について。

まず結論から言いますが、人格や性格が別人のようになるということは大いにあり得ます。

これは、神経伝達が大きく変わってしまうから。

人の心や感情というものは、神経伝達によってコントロールされています。

つまり、神経伝達の様子が変わるだけで、その人の性格だとか言動は大きく変わるということです。

ただ、SSRIは三環系の抗鬱剤に比べれば、はるかに副作用が少ない。

それでも、過剰投与だとか複数投与、もしくはその人の体に合わなかったりすると、どす黒い怒りが出てきたりして、狂暴化するようなこともまれに起こります。

これは、アクティベーションシンドロームと呼ばれている症状です。

低血糖に対しても同じ。

パニック障害を起こしてしまったり、抑うつになったり、キレやすくなったり、あるいはパーソナル障害になってしまう人もいます。

深刻なケースであれば、抗鬱剤の使用や低血糖症によって、人格が変わってしまうことも起こるでしょう。

ゆっくりでいいから改善させたり薬から離れていったりすることによって、人格的、性格的に楽になることは、充分考えられることです。

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