発達障害人が、ストレスや問題を発生させず仕事人を継続させていくサバイバル戦略として、
理想論的にはなりますが
「症状として強みとする作業を、存分に行なえる環境に身をおくこと」
があげられます。

・アスペルガー人は自己完結的な作業を得意とするので、経理や打ち込み、工場ラインのみを集中的に行なう
・多動ADHDは発想力とエンターテイメント的に一方的な話をすることを強みとするので、企画や営業だけに特化させる

といった具合に。(あくまでも簡易的な例えとして)

最近は発達障害の知識も少しは普及しつつあるため、上記のような生き方が望ましいことは当事者の多くは薄々気がついてはいます。

では、強みへまっしぐらになるかというとそうではない。

強みにあまり手をつけないどころか、症状としてまず不可能(?)な作業を集中的に行なってしまいます。

理由は多々ありますが、
「出来て当たり前のことが出来なかった過去」により作られた劣等感を掻き消そうとすることが、因子の一つとして考えられます。

人は、劣等感を持つと過去の自分に復習しようとする。

発達障害人は、周囲の定型発達人が
・努力なしに
・当然のこととして
・そこそこ
出来ていたことがこなせなかった場合が多い。

感情的に怒られ、バカにされ、傷つき、劣等感が形成されます。

すると、復習心を抱え、そのまま成人を迎え、最も(?)不似合いな

・同時並行を乱発する総合事務
・高度なコミュニケイションや感情抑制を必要とする接客

を職種として選択することがあります。

残念ながら、多くは習得、上達することはさほどありません。

挫折します。

劣等感がさらに膨れ上がります。

 


発達障害の人のための上手に「人付き合い」ができるようになる本
実務教育出版

 

コミックエッセイ 隠れアスペルガーさんの才能・仕事の見つけ方
宝島社

 

発達障害と結婚
イースト・プレス

 

発達障害の子どもがぐんぐん伸びるアイデアノート
メディカルパブリッシャー

 

隠れ発達障害という才能を活かす逆転の成功法則 
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