まずは、「発達障がいの子の負の特徴を悪化させる母親の共通点(20)」を読んでね

初回では「子どもの対人緊張をどうにかしていきたい」ということで決まったことも、2回目では「学力を伸ばすことに集中したい」へ変更されます。

学力「も」ならば、分かります。

人の改善欲求は、底なしなので。

そうではなく、対人緊張のことはもうどうでもいい、という文脈です。

3回目には「子どもではなく実家の家族たちを楽にしてあげたい、そのために全力を注ぎたい、それが長年の懸案だったので」と、さらなる変転が発生します。

もちろん、学力の件は頭から離脱しています。

4回目には、やはり実家は遠くに追いやった形で「資格勉強を効率的に行なうための能力開発をしたい」へ転遷します。

この調子では

・標的を定めた
・長期的な療育

を行なうことが不可能なのは、明らかです。

子どもの改善は、得られません。

それどころか、子ども(特にアスペルガー)は

・突発的な変更による動揺から生まれる情緒不安
・梯子を外された、という虚無感や怒り

に苛まれるので、症状は悪化の一途をたどります。

続く。

 

 

【発達障害とどう向き合うか】(実務教育出版)