まずは、「病気は気づきのためではない(10)」を読んでね。

本質や根源は、統一や包括、もしくは網羅する、という意味合いを含みます。
この2つがあるからこそ、はじめて様々な事象、存在は創造されるので。
当然のこと、全てを説明することも可能となります。
そのため、必然的に実に使い勝手のいい役割を、任せられることになるのです。

例えば、
スピリチュアルでは、波動や意識が自分を取り巻く環境の全てを作っている、と言われています。
それらは本質であり、根源の存在です。
だから、「日常生活における不調和の全ては、波動や意識の乱れが引き起こしている」、という理解に間違いはありません。
実に、的確です。
この言葉さえ憶えておけば、どんな難題の「原因」にも即答できます。

家庭不和、倒産、犯罪、環境破壊、政治経済の混乱、人間関係における苦しみ、その他諸々。

そして最後に、「そのことを、何者かが多様な軋轢を通して教えてくれている」と付け加えれば、道を示すという、さらに完成された答えが出来上がります。
答えた側は、自分のそれに深く「魅了されて」います。
正しく(?)「解」を見せられたと。

この自己完結的な「陶酔」や合点により、セラピストの思考はその時点で停止してしまいます。
それゆえに、本質や根源とは程遠いあるいは稚拙な、しかし爆発的な知性を総動員しなければならない現実的な知識の収集と構築に向かうことはありません。

・認知行動療法
・発達障がい
・ペアレントトレーニング
・ティーチプログラム
・作業興奮
・アサーションプログラム
・ホルモン療法
・環境心理
・スマートコンパクトシティ
・マイナス金利
・教育バウチャー
・行動応用分析
・IRRFなどの会計基準
・フィスカルフェッドなどの任期の長期化
・医療費の包括化
・保育の市場化
・職務給制度

その他、山ほど。

本質や根源といった、実に「お気軽な理解」を手に入れてしまったがために。

続く。